我が家の台所やトイレは海の入り口

川や海に流れても安心な、質の良い排水考えてみませんか?


いつもお世話になり欠かせない存在なのに、目を向けることの少ない、というより便利なゴミ箱にされがちな下水管。

家で、会社・工場で、どこかのお店で、一日何度もジャーっと流しています。なんとなく、目の前から消えた排水は、下水処理場ですっかりきれいになって、もとのきれいな水になっていると思いがちです。下水処理の現場のお話を伺って、一人ひとり質の良い排水を心掛ける大切さをしみじみ思いました。


各家庭や、工場から流された排水は、下水管というふたをかぶった川を通じて処理場まで流れてゆきます。


イラスト:下水道協会サイトより
下水管には汚水管と雨水管があり、汚水と雨水が一緒に流れる合流式と、別々に流れる分流式があります。
早い時期に整備された大都市は汚水と雨水を一緒に流す合流式が多く、東京23区は80%、名古屋市内は60%が合流式となっています。

汚水は、ポンプ場等を通って最終の下水処理場に運ばれます。



下水処理をするのは微生物

微生物が分解するのは基本的に有機物

①下水処理場では、スクリーンで大きなゴミを取り除き、沈殿池で、汚泥を沈ませます。
②続いて、生物反応槽で微生物処理をします。

エアレーションタンクで酸素を供給して、微生物を活性化させ汚れを除去します。
(有機物=エサ を食べた微生物は沈殿します)

Dr.BIOや、Eco-Branch110で汚れを分解するのも同じ仕組みです

反応タンクで微生物が最終処理を行うのは、自然界の仕組みと基本的に同じで、化学物質の分解はかなり難しいと思われます。


③生物反応槽で微生物が汚れを分解して最終沈殿池で沈殿し、汚泥となります。
沈殿した汚泥は、堆肥にするか、埋め立てされます。

④最終沈殿池の上澄みのきれいになった水は塩素混和池で、塩素消毒して川や海に
放流されます。

微生物が処理してくれるのですから、微生物クンたちの働きを妨げない環境を作ることが大切です。
合成洗剤等の化学物質は微生物を弱らせますので、処理のスピードも、質の低下も招きかねません。蛍光増白剤、漂白剤で微生物が弱り、浄化槽が臭って困るということもよく起こります。


 化学物質の変化は予測できない

私たちが取り込んでいる化学物質は、防腐剤、添加物、薬、食品等々膨大な量です。それらが、体内や、排水として流れてゆく過程でどんな変化するか予測つかないのであれば、できるだけ取り込まない、流さないことが大切です。

排水は待ってくれない

排水は待ってくれませんから、大雨時など処理場の処理能力を超えると、未処理の汚水が革にそのまま放流されることがあります。
また、髪がからみつく等機械トラブルがある場合も、同様に未処理でそのまま放流されることがあります。

仮に未処理で流されても大丈夫なように、質の良い排水に心がけることがとても大切だと思います。
掃除であれ、片づけものであれ、まとめて一気にやるのは、とても労力が要ります。「臭いニオイは元から断たなきゃだめ」という宣伝がありましたが、下水処理も同じ。各家庭、工場等発生元が、質の良い排水を流すことで、海につけを廻さないで済みます。


川や海に流した物質は、自分のところに帰ってきます

食物連鎖や、雨となって流した物質は自分たちのところに戻ってきます。
自分たち、未来のこどもたちのためにも、できることを少しづつ実行してゆきませんか。

小学唱歌で歌われた風景がどんどん身の廻りから消え、想像できにくくなっています。

きれいな水と見える川の水でも飲めない水が増えているそうです。安心して深呼吸でき、安心して食べ、飲める美味しい水と、懐かしい風景を取り戻したいものです。




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