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山元加津子さんの世界

雪絵ちゃんの「幸せ気分」リニューアルしました



1998年に初版発行以来9000冊がお嫁に行きました。在庫が無くなり継続印刷したくても印刷会社さんの関係で増刷できなくなり山元加津子さんにご相談したところ、新たに創ろう!ということで、カラーのニューバージョンが生まれました。
初版本も多くの方の協力で生まれた本ですが、第二弾も雪絵ちゃんの願いのように皆さんの協力で生まれました。一人でも多くの方に読んでいただきたいと願っています。

幸せ気分誕生記

「幸せ気分」リニューアル本ができました。最初の本は、9000冊人の手から手に広がってゆきました。最初の「幸せ気分」の誕生記です。
 
雪絵ちゃんこと笹田雪絵さんの文章と出会ったのは今年(1998年)春のこと、養護学校教諭山元加津子さんの "たんぽぽの仲間たち"というホームページを通じてでした。「雪絵ちゃんの文章を本にして下さる方を探しています」という一文を見て、掲載されていた文章を一読して釘付けになりました。
14歳のときMS(多発性硬化症)という難病にかかり十数年入退院を繰り替えしている女性とはとても信じられませんでした。思わず「心当たりの人にたずねてみます」とメールを出したことから本創りが始まりました。
 
4月初旬、山元先生と雪絵ちゃんに会いに小松へ向かいました。
全てを好きでいたいという強い意志と、考え深さ等からきているのかもしれませんが、やわらかな明るさに感動という一言で片づけられない衝撃を受けました。病気を武器にせず逃げないでまっすぐ見つめておいでの様子に励まされ、山元先生が「雪絵ちゃんは私の勇気です。」と言われる訳が分ったような気がしました。雪絵ちゃんの本を創ることは、このところの不景気と閉塞感の中で行き暮れているような気分の多くの人への勇気にもなるのではと思えました。
 
新しい文章も届きそろそろというある日、雪絵ちゃんから「今は大丈夫ですが、8月末にちょっと目が見えなくなって」との電話が入りました。思い違いなどから当初予定していた形では出版できず、本作りなどした事もないのが、資金集めから考えることになり途方に暮れましたが、なんとか早く本にしたいと印刷会社の友人に相談したところ、入力してあれば数十万円安くできるとのこと。山元先生が入力は得意だからと引き受けて下さり百編程の文章のあらかたをアッという間に入力されました。他に加賀、岐阜、名古屋の友人たちにも数編づつ入力を引受けてもらい驚くほど早く入力原稿が揃いました。資金は3分の1に近いような額の本を予約して下さった方や、カンパして下さった方に励まされ、何とかなるに違いないとの想いで動き始めました。編集の相談にのってくれた友人、少しでも安く、早く、ステキな本にしようと親身になって引き受けて下さった企画や、デザイナーの方のお陰で一ヶ月半ほどで雪絵ちゃんの本は生まれました。
雪絵ちゃんの言葉ではありませんが、協力する心が奇跡を生むのだと思いました。一人でも多くの人にこの事も知って頂きたいと思い、この誕生記を書きました。

 1998年11月3日 発行人 鶴田紀子

 
*2003年12月26日残念ながら天に召されました。けれど今も多くの人から励まされるとの声が数多く届いています。